あんこ作りをしていて、とてもよくいただくご相談のひとつが、
「つぶあんが固くなってしまいました」
というお悩みです。
時間をかけて作ったのに、仕上がりが固いと、がっかりしてしまいますよね。
でもご安心ください。
つぶあんが固くなるのには、はっきりした原因があり、きちんと対策もあります。
なぜ、つぶあんは固く仕上がるのでしょうか?
いちばん多い原因は、
小豆が十分に柔らかくなる前に、砂糖を加えてしまうことです。
小豆は砂糖を加えると、それ以上柔らかくなりません。
そのため、砂糖を入れる前に、皮までしっかり柔らかくなっていることがとても大切です。
なぜ「まだ硬いのに」火を止めてしまいがちなのか
ここには、初心者の方が陥りやすい理由があります。
① 小豆に対するイメージの誤解

小豆は粒が小さいため、「すぐに柔らかくなる豆」と思われがちです。
ですが実際は、皮が固く、じっくり時間をかけてゆでる必要があります。
中のデンプン質は比較的早く柔らかくなるため、
触ったときに「もう柔らかいかも」と勘違いしてしまうことも少なくありません。
② レシピ表記による分かりにくさ
レシピに「柔らかくなるまでゆでる」とだけ書かれていると、
どのくらいが「柔らかい」の?
と迷ってしまいますよね。
おすすめの判断方法は、実際に一粒、食べてみることです。
指でつぶすだけでなく、皮までなめらかに感じるかどうかを確認してみてください。

つぶあんが固くならないための対策
対策①:小豆をじっくり、時間をかけてゆでる
とにかく大切なのは、
「思っているより、もう少し長く」ゆでることです。
焦らず、じっくり火を通すことで、皮までやわらかく仕上がり、つぶあんの食感がぐっと良くなります。

対策②:重曹を使う方法もあります
ゆでるときに、ごく少量の重曹を加えると、小豆の皮がやわらかくなりやすく、
ゆで時間を短縮することができます。
※ 入れすぎると風味に影響が出るため、使う場合はほんの少量にしてください。
まとめ
つぶあんが固く仕上がってしまう原因の多くは、
小豆が十分に柔らかくなる前に砂糖を加えてしまうことです。
- 皮までしっかり柔らかくする
- 砂糖はそのあとに加える
この順番を意識するだけで、
つぶあんの仕上がりは大きく変わります。
少し時間はかかりますが、
その分、家庭で作るつぶあんは格別です。
ぜひ、次のあん作りの参考になさってくださいね。
💡 ワンポイント(おすすめ)
「固くなった=失敗」ではありません。
ほとんどの場合、ゆで不足が原因です。

