皆さまから寄せられた和菓子作りに関するご質問に、お答えしています。
今回は、こしあん・つぶあん作りでよく聞かれる「砂糖の量」についてです。
あんに入れる砂糖はなぜ多いのか?
あんこを手作りしてみると、その砂糖の量の多さに驚く方も多いと思います。
一般的に、豆と同量か、やや多めの砂糖が加えられます。
その理由は、主に3つあります。
① 甘さをつけるため
あんこの材料は、基本的に豆・砂糖・水だけ。豆そのものにはほとんど甘みがないため、甘さは砂糖で加える必要があります。
甘さを控えすぎると、生地とのバランスがとれず、全体的にぼんやりとした味わいに。和菓子らしい甘さを出すためには、一定量の砂糖が必要です。
② しっとり感を出すため
砂糖には保湿性があり、あんこのしっとり感を保ってくれる働きがあります。
砂糖が少ないと、どうしてもあんがパサつきやすくなります。
③ 日持ちさせるため
砂糖には防腐効果もあり、賞味期限を延ばす役割があります。
たとえば、羊羹やジャムの日持ちが長いのも、砂糖の効果によるものです。
同じように、砂糖をしっかり加えたあんは、冷蔵・冷凍保存にも向いています。
なぜ白砂糖(上白糖・グラニュー糖)が使われるの?
あん作りでは、上白糖・グラニュー糖・白ざらめ糖など、いわゆる「白砂糖系」がよく使われます。
その理由は、小豆の風味に影響を与えにくく、クリアな味・甘さに仕上がるからです。
反対に、きび砂糖・てんさい糖など褐色の砂糖は、風味が強く、小豆の味わいにその個性が加わります。
「黒糖あん」など、あえて風味を変えたいときは良いですが、基本的には白砂糖を使うと、和菓子らしいあんが作れます。
砂糖の量を減らすことはできる?
もちろん、砂糖の量は調整可能です。
ただし、減らすことで以下のような変化があります:
- 甘さが控えめになり、全体のバランスが変わる
- 保湿性が落ち、パサつきやすくなる
- 保存期間が短くなる
そのため、基本の和菓子をしっかり再現したい場合は、砂糖は減らさない方が安心です。
とはいえ、「甘さ控えめが好み」という方もいらっしゃいますよね。
その場合は、あん練りの段階で火を早めに止めて、少しやわらかめのあんに仕上げると、パサつきを抑えることができます。
他の砂糖に変えてもいいの?
はい。最終的には「自分好みの味」を見つけることが一番だと思います。
- きび砂糖やてんさい糖でコクのある甘さに
- 黒糖を使えば、深みのある「大島あん」風にもなります
特に黒糖を使ったあんは、夏の和菓子によく合います。
こっくりとした甘みとミネラル感が加わって、美味しさがぐっと深まります。
まとめ
- 砂糖は甘さ・しっとり感・保存性のために欠かせないもの
- 白砂糖を使うと、小豆本来の味を活かせる
- 甘さ控えめでもOK。好みに合わせて調整してみてください
あん作りは繊細な作業ですが、工夫次第で自分だけの味に近づけるのも魅力の一つです。どうぞ、楽しみながらあん作りを続けてみてください。
以前、あんこラボで「砂糖の勉強会」を開催しました。
10種類の砂糖を用意し、さらしあんでそれぞれあんを作りました。勉強会の様子や結果も下記にまとめています。ぜひご参考に
