先日、フランス・パリで現地在住の子供達と一緒に落雁を作って来ました。本日はそのイベントレポです。
海外でも和菓子作りは人気ですね。海外で和菓子教室やワークショップ開催したい、という方に少しでも参考になればと思い、レポをまとめました。
ちなみに今回のワークショップは、フランス東部の街、ドールの飯田商店さんのお誘いで実現したもの。海外でワークショップを開くには、現地在住の方や現地に精通した方と組むのが一番ですね。今回は、飯田さんに大変お世話になりました。
パリ・ワークショップの内容
今回参加したのは、2019年5月12日(日)にパリで開催された、日本人主催のチャリティイベント。
イベントの趣旨は、世界で貧困や戦争、災害などで苦しむ子供たちへの支援で、イベントの売上げを寄付するというもの。在パリの日本人で、飲食店や雑貨販売、ヨガ教室、写真など各専門の方が、食品や雑貨販売、ワークショップなどを開催していました。
飯田商店さん&あんこラボは、そのワークショップの一つとして参加したのでした。
ワークショップの参加にあたり、子供向けに開催してほしいとのオーダー。そのため、テーマは「子供が短時間でも、和菓子作りを楽しめる」に決め、内容を考えました。
最終的な内容は
・落雁3~4個作り(ココア、フランボワーズ、抹茶の中から一種類を選択)
・折り紙で落雁持ち帰り用の箱を作る
という2つ
子供向けに和菓子ワークショップ開催するなら、落雁はオススメです。なぜなら火を使わないから。しかも今回はレシピを簡素化。粉糖に適量の水を加えて、フレーバーを足し、ふるって、型に入れて、打ち出す方法にしました。材料も粉糖、水、ココアパウダー、フランボワーズパウダー、抹茶という最小限で出来ました。
そして、折り紙は世界のどこでも使えるネタの一つ。日本の伝統文化ですから。
ワークショップに向けて、準備したこと
・集客
自分でワークショップを開催する場合は、たいてい自身で集客しますが、今回はイベントの一部で参加したので、集客はお願いしました。
・商品撮影
落雁を試作し、写真を撮影。レシピを作り、飯田さんにフランス語への翻訳をしていただきました
・材料
日本から持っていくのは大変なので、飯田さんにお願いしました
・道具
型と茶漉し(ふるい用)を日本から持参。型はチョコレートのモールド型を使用。桜や星、ハード型など可愛いタイプを、浅草・合羽橋のおかしの森で購入していきました。
当日の様子
当日参加してくれたお子さんは全員で6名。年齢は幼稚園~小学校低学年。
最初は、戸惑いながら作っていたお子さんもいましたが、途中からは慣れて、楽しんで作っている様子でした。特に一番盛り上がったのは、型から打ち出すところ。落雁が型から出た瞬間は、満面の笑み。この笑顔が主宰者としては嬉しいのです。
あるお父さん・お母さんは、「こんなに真剣な娘の姿を見たのは初めて・・・」と。このワークショップをきっかけに、夢が広がったり、好きな事が見つかるといいですね。
ワークショップを開催してみて、感じたこと
・最初からいろいろなことを決め過ぎない
今回は、海外で開催、他イベントに参加というスタイル。事前に状況が分からないこともありました。そういう時は、細かいことを決め過ぎず、現地で何があっても対応できるよう、ゆるーめに企画しておくのがいいと思いました。
そして自分が楽しむ。せっかく海外まで行って開催するのですから、準備も、ワークショップ中も、終わった後も楽しむのが一番だなと思いました。
・ただし、テーマはきっちりと決めておく
今回に限らず、どんなワークショップも必ずテーマを明確にしておくことが大事だと思いました。つまり「誰に、どんな価値を提供するのか」ということ。これが無いと、ワークショップの内容を決められませんしね。テーマが決まれば準備のほぼ50%を終わったようなものです。
・現地在住の方と組む、あるいはコーディネートをお願いする
海外で開催する場合、自分で企画して実施しても、人は集まりません(去年のドイツ・ミュンヘンのワークショップで経験済)。だから現地の方や精通している方と組んだり、橋渡しをお願いしなければ、なかなか実現は難しいですよね。本当に今回は飯田さんにお世話になりました。
これからも日本・世界で和菓子の魅力や作る楽しみを広げていきたいと思います。
「ワークショップを開催して欲しい!」というご希望があれば、どうぞankolabo@gmail.comまでお問合せください。
ワークショップ翌日は、とらやパリへ。さらにフランス各地のパティスリーのスイーツを集めたセレクトスイーツショップも行ってみました。フランスのスイーツ、やっぱり美味しいですね。