【イベントレポ】民芸菓子とあんこ談義

先週末、全国各地から和菓子を取り寄せ、和菓子を食べる会を開催しました

午前のテーマは「民芸菓子」、午後は週刊あんこの編集長 佐藤さんをお招きしてのあんこ談義

午前・午後ともに和菓子好きな方にお集まりいただき、試食&トーク。楽しく和菓子をいただきました

当日、お取り寄せした和菓子は・・・


◎民芸菓子

日本各地に民芸品があるように、お菓子も日本全国津々浦々、様々なお菓子があります。

今回は夏をテーマに6種類のお菓子を取り寄せました。

①京都・亀屋良長の「烏羽玉」

京都の老舗、亀屋良長さんの銘菓。黒糖あんの周りにつや寒天を塗ったもの。

烏羽玉はヒオウギの花の種を模したもの。ヒオウギは京都の夏の祇園祭の花。昔から魔除けの花として重宝されてきました。

創業から作られている烏羽玉。通年販売されていますが、祇園祭の頃にいただいて、ヒオウギの魔除けの力にあやかりたいですね。

烏羽玉

②新潟・長命堂飴舗の「あめ最中」

翁飴で有名な新潟・長命堂飴舗さんの水飴入りの最中です。

昭和6年の上越線全通記念博覧会に出品したお菓子だそうで、

最中の中にたっぷりと水あめの入った、食感が面白い和菓子でした。

最中の皮に描かれた翁面もユニークでかわいらしいです。

あめ最中

③島根・来間屋生姜糖本舗の「生姜糖」

出雲の特産品「出西生姜」を使った銘菓です

出西生姜は夏~初秋に収穫。まさにこれからが収穫時期ですね。

出西生姜のピリっとした刺激と甘さが美味しい生姜糖、

何と300年前から製法が変わらないとか。伝統あるお菓子です。

生姜糖

④京都・大文字飴の「冷やし飴」

関西地方でおなじみ、夏の定番「冷やし飴」。麦芽水あめに生姜の絞り汁を入れたシロップ。

水で割って、いただきます。暑い夏に欠かせませんね。

ひやしあめ

⑤福岡・博多献上本舗ばんぎやの「博多献上」

博多の伝統工芸、博多織の模様(博多献上)入りの最中菓子。

最中の中は薄く水あめが塗られ、味はニッキと生姜の2種類がありました。

包装紙が洒落ていて、たとう紙のような感じ。博多織好きにはたまりませんね。

博多献上

⑥長野 松本・開運堂の「これはうまい」

民芸の町、松本の開運堂さんの焼き菓子です。菓子名がユニーク

発売当初はくるみ饅頭だったそうですが、これは旨いと評判になり、そのまま菓子名になったそうですよ。

柚木沙弥郎さんのイラスト入りの包装紙もかわいらしいですね。

これはうまい

◎佐藤さんとあんこ談義

編集長おすすめのあんこ菓子を取り寄せ、試食。

お菓子のエピソードや編集長のあんこ行脚のお話を伺いました。

①福島 会津・小池菓子舗のあわまんじゅう

会津・柳津の銘菓です。

粟ともち米を使った生地は、もっちり食感。中のこしあんとの絶妙なマッチングが美味しいです。

名前は材料の粟が由来と思っていましたが、あんこ編集長情報によると「災難にあわないように」という思いも込められているそうですよ。

あわまんじゅう

②和歌山・うすかわ饅頭儀平の薄皮まんじゅう

薄皮の酒まんじゅうです。

中のこしあんは、うっすらと甘さがあり、何とも上品な美味しさのおまんじゅう。

ひと口サイズなので、いくつでも食べられそうな美味しさでした。

薄皮まんじゅう

③栃木・高林堂の燻×羹(くんばいかん)

何と、羊羹を燻製にした一品。パッケージを開けた途端に、燻したいい香りが漂います。

香りだけでなく、あんも美味しく、さらに錦玉部分のゆず皮が絶妙なアクセントでした。

和菓子も燻すと美味しいですね。驚きの一品でした。

燻×羹

④佐賀・村岡総本店のシベリア

佐賀・小城羊羹で有名な村岡総本店さん

シベリアは柔らかいカステラ生地に、羊羹が挟まれた懐かしのお菓子です

何と!中央の羊羹は3層構造。

つぶあん、羊羹、こしあんを組み合わせた素晴らしいあん羊羹なのです。

編集長に指摘されて気付きました…

細部に工夫の施されたシベリア。感動の一品でした。

シベリア

⑤島根・三英堂の日の出前

島根・松江の老舗、三英堂さんの銘菓です。

独特な「しののめ造り」で作られ、あんを何層にも重ねて、押し固められています。

あんの上品な美味しさ、滑らかさ。見た目は羊羹に似ていますが、全く異なる味と食感。断面に見える層は、まるで年輪を重ねた大木を見るような感動があります

日の出前

以上です。

どのお菓子も取り寄せ可能。

一部、タカシマヤなどの百貨店でも購入できます。

ぜひ機会があったら、味わってみてください。どれも美味しいですよ。

 

これからも試食会は時々開催します。ご都合が合いましたら、ぜひご参加くださいませ。