ういろうと言えば、名古屋土産の定番ですが、じつは日本の各地にういろうがあることをご存知ですか?
名古屋にはじまり、三重・伊勢、東は小田原、西は徳島、山口、そしてもちろん京都にも美味しいういろうがあります。
各ういろうに特色があり、味や食感どれも同じものはありません。
なぜこんなにもういろうは多種多様なのでしょうか?
理由として考えられるのが、材料と作り方がシンプルであること。主な材料は、粉(米粉や薄力粉)、砂糖、水です。作り方は、材料を混ぜて蒸す。
シンプルがゆえ、アレンジしやすいのではないかと思います。
今回は、日本全国のういろうをご紹介します。機会があったら、食べ比べてみてくださいね。「日本三大がっかり土産」の一つに挙げられるういろうですが、ういろうを知ると、その魅力や多彩さにきっとハマりますよ。
◎名古屋のういろう:最も有名、これぞういろうの定番
ういろうと言えば「名古屋」、名古屋と言えば「ういろう」、というくらい定番中の定番。日本三大ういろうの一つ。老舗の青柳総本家、大須ういろ、餅文総本店などがありますね。
名古屋のういろうは、上新粉に小麦粉や白玉粉、砂糖、水を加えて蒸しあげて作られています。
定番のういろうを知るためには、名古屋ういろうは外せません
◎伊勢のういろう
名古屋のお隣、三重県の伊勢にも有名なういろうがあります。
伊勢と言えば、虎屋ういろ。虎屋ういろ=伊勢ういろうです。
材料に小麦粉が使われており、やや固めの食感が特徴。栗入りや虎柄など個性的な商品も。虎屋のういろうは、ついつい名古屋と間違われるのですが、伊勢のお菓子です。
◎山口のういろう
独特な食感が特徴の山口のういろう。材料にわらび餅粉とあんが使われています。
米粉のういろうとは異なり、モチモチとした食感に、ぷるんとした食感が加わります。日本三大ういろうの一つ。
ういろうはどちらかと言えば甘みの強い和菓子ですが、山口のういろうは、甘さ控えめ。私は夏にもいただきたいと思うういろうです。
ういろうの老舗としては、豆子郎が有名。豆子郎は県外での入手が難しいので、山口へお出かけの際にぜひ味わってください。
◎徳島のういろう-阿波ういろう
徳島の名産品、和三盆とあんが入りのういろうです(お店によっては和三盆入りでないところも)。米粉(うるち米系ともち米系をブレンド)のみが使われています。日本三大ういろうの一つです。
普段、なかなか徳島ういろうを見かけないので、ぜひ見かけた際にはお召し上がりください。
◎小田原のういろう
ういろうの元祖は小田原にあり。ういろうの始まりは、小田原の外郎家が作る薬。その薬とともにお茶菓子として出されたのがういろうでした。
今でも、ういろうさんでは、薬とともにお菓子のういろうが販売されています。