【作り方のコツ】さじ1の砂糖の役割

和菓子のレシピで、あえてさじ1の砂糖をさらに加える場合があります。

さじ1は重さにすると5~15g程度

なぜ、わざわざ加えるのか?

お菓子全体の量からすれば、入れても入れなくても甘さへの影響は少なそうですが・・・

理由は2つあります。

今回は

なぜ、さじ1程度の砂糖を加えるのか?

の理由をご紹介したいと思います!


<大さじ1の砂糖を加える理由その1>

生地の柔らかさをキープするため

特にもち菓子で行いますが、もちはすぐに固くなり、翌日まで美味しく食べることができません

しかし、砂糖を加えると、砂糖の保湿効果のおかげで、1日ほど柔らかいまま食べることが出来ます

大福も砂糖を加えると、翌日まで美味しく食べられます

<大さじ1の砂糖を加える理由その2>

抹茶と一緒に食べることを想定し、より甘くするため

そもそもなぜ和菓子は甘いのか?の理由でもありますが、苦い抹茶を美味しくいただくため、甘い和菓子を先に食べ、口の中をあらかじめ甘くしておきます。

薄茶はまだしも、濃茶となるとかなりの苦さ… 主菓子となる和菓子は特に甘いものが多いのです。

お茶席に使う和菓子を作る際は、あえてさじ1の砂糖を加え、甘くしています。

羊羹も甘いな~と思っても、抹茶と一緒に食べると、これくらいの甘さは必須ねと納得の甘さなのです。

黄身時雨。白あんが入っていますが、さらにさじ1の砂糖を加えて作ります

先日、自分が通う茶道教室の社中で、お茶会を開催しました。

お茶会用のお菓子に黄身羽二重時雨を作りましたが、その際もさじ1の砂糖をあえて加えました。お茶と共にいただくと、さじ1の砂糖の甘さが効きますね。

和菓子を作るなら、やっぱりお茶は欠かせないなあと思いました。和菓子を追究したい方は、ぜひぜひお茶を始めることをおすすめします。楽しいし、勉強になりますよ

黄身羽二重時雨(すすき)