あん作りの基本:小豆・豆選び

つぶあん、こしあん、白あん

あんこは大きく分けて3種類あります。それぞれのあんにはそれぞれの美味しさ・魅力があり、その魅力を引き出すためには、そのあんこに合った豆を使うことがポイントです。

皆さまご存知の「小豆」。小豆と言っても、種類は一つだけではありませんよ。今日は、これからあんこ作りを始める方に、あん別のおすすめの豆をご紹介します。


◎つぶあんにオススメの豆

つぶあん作りに使う豆は、みなさまご存知の赤い小豆です。赤い小豆を茹でて柔らかくし、砂糖を加えて、練り上げたものがつぶあんになります。つまり、小豆の旨み・おいしさを丸ごといただくのがつぶあん。

だから、つぶあんにオススメしたいのは、豆の味の濃い「大納言」です。

大納言とは、小豆の中でも大粒のもので、普通サイズの小豆と比べると一回り以上大きいです。大納言の産地は主に北海道と、兵庫、京都など。兵庫のものは「丹波大納言」、京都のものは「京都大納言」と呼ばれています。

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左が普通小豆、右が大納言

豆のサイズが大きいからと言って、普通の小豆より煮る時間が長い、ということはありません。むしろ小豆の皮が破れにくく、渋が少ないので、むしろ煮やすいかも。特にぜんざいや煮あずきなどを作る際には、ぜーったいに大納言、一押しです。もちろん普通の小豆でもおいしいつぶあんは出来ますよ。

※上記の作り方の場合、正式にはつぶあんではなく「つぶしあん」になります。

 

◎こしあんにオススメの豆

こしあんは、小豆を茹でて柔らかくした後、裏漉した小豆を水にさらします。さらに小豆をさらし布に入れ、力強く絞り、水分を絞り出したもの(生あん)に砂糖を加えて練ったものがこしあんです。

つまりこしあんは、豆の皮を食べずに、小豆の中身(呉:ごと呼ばれます)に砂糖を加えたものになります。こしあんにオススメの豆は一般的な「普通小豆」です。

国産小豆の60%以上のシェアを誇る、北海道・十勝産の小豆。明るい紅色が特徴。私はいつも十勝産の小豆を使ってこしあんを作っています。

ちなみに、こしあんと同じように小豆の中身だけを餡にしたものがあります。「皮剥きあん」や「朝汐あん」と呼ばれるもので、あらかじめ小豆の皮を剝いてから、豆を茹でて作ります。島根・松江の和菓子に多く(彩雲堂の柚衣など)、味はこしあんとは異なるあっさりしたおいしさです。

あの小さな小豆の皮を剥くなんて・・・ソウゾウデキナイ💦 もちろん皮むき機があるのでしょうが、ご家庭でチャレンジされる場合は精米機などで代用できるようです。

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彩雲堂 柚衣

 

◎白あんにオススメの豆

白あんに使う豆は、多くが白いんげん豆(手亡・大手亡)です。白いんげん豆を茹で、多くはこしあんになります。

白あんそのものを食べる和菓子と言えば、いちご大福の白あんなど。白あんは餡だけを食べるというよりは、他の味と合わせたり(桜餡、味噌あん、ゆずあん等)、和菓子の生地に使われます(上生菓子や黄身時雨など)。。

白いんげん豆は小豆に比べると繊維質で、「白あん、やや苦手」という方も。でもそんな白あん苦手さんにおすすめしたいのが「白小豆」です。

白小豆は小豆の一種で、乳白色をしてます。味は赤い小豆ほど濃くなく、すっきりとしたお味。白いんげん豆ほどクセが無く、あっさりしています。白あんをそのまま食べる和菓子には、ぜひ白小豆のあんがおすすめ。白小豆のつぶあんは格別においしいですよ!

白小豆は希少なので、あまりお見かけしませんが、製菓材料店や豆専門店などであれば購入することが可能です。

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白小豆

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白いんげん豆

以上、あんこ作りを始めたい方に、あんこ別のおすすめの豆をご紹介しました。
まずは小豆を買って、レッツあんこ作り♪

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