【インタビュー】和菓子教室「愛和彌」の二瓶さんにお話を伺いました

今回は、東京や千葉を中心に、和菓子教室「愛和彌」を主宰されている二瓶あやさんにお話しをお伺いしました。

二瓶さんは「あんこプレゼンター」として、あんの可能性を広げる活動もされています。とても気さくでフレンドリーな二瓶さん。教室を始めたきっかけや、活動内容、今後の予定などをお伺いしました。

教室のモットーは「楽しむこと」。だから、いつもお客様の楽しい笑顔があふれているそうです。これから和菓子教室を始めたい、という方にはとても参考になる記事です。ぜひご覧ください。


 

現在の教室について教えてください

月6回ほど、練り切りや季節の和菓子作り(桜餅、琥珀糖、羊羹など)を教えています。レッスンの開催場所は、外部スタジオや企業など。またイベントやカルチャースクールでの和菓子講座も担当しています。

時折、あんを使ったあんフラワーケーキも教えています。お客様は40~50代の女性が多く、リピーターの方も多いですね。

和菓子教室を始めてから9月でちょうど1年経過しました。

  

 

教室を始めたきっかけは?

もともと和菓子教室を始める1年前に、浅草で外国人観光客向けに「英語で和食教室」を開催していました。そこで、参加者にメニューのリクエストをアンケートしたところ、「和菓子(特に練り切り)を作りたい」という人が多かったので、練り切りを教える教室をやってみようかなと思ったのです。

また、当時あんフラワーを作っていて、白あんが手元にたくさんあったので、他にも何か作れないかなと思っていたのもきっかけでした。

 

 

練り切りはどうやって学ばれたのですか?

独学です。本を買って見よう見まねで作っていました。

デザインは、いろいろなものを参考にして、例えば風景やイラスト、動物など常に「これを練り切りで作れないか」と考えながらヒントを集めるようにしています。

 

二瓶さんの練り切りはとても可愛いですね。

教室の参加者から「形が可愛い!」と言っていただいたり、出来上がったものを見て「キャー」っと声を出して感動してくださる方も多いです。それがとてもうれしくて。

また、「普段お菓子を食べない旦那さんが、練り切りは喜んで食べてくれます」とか「孫と一緒に楽しく食べました」という喜びのメッセージもいただいています。本当に嬉しいです。

 

教室のモットーは「楽しむこと」

参加した方に、心から楽しんでいただくことをモットーにしています。

教室では練り切りの技術を習得することも大切ですが、その場を楽しむことを重視。教室に参加して、非日常を味わって、ストレスを発散して、そして日常に戻って頑張ってほしいなと思っています。

その「非日常」は、ちょうど映画に集中したり、小説に没頭した後の爽快感に近いものだと思っています。

練り切りも、個々に自由に作ってほしいので、色の選び方やパーツのデザインは自由してもらうこともあります。

講師と同じものを作ることも大切かもしれませんが、個人個人が自分なりのデザインや好みを反映できるのも、楽しみの一つだと思っています。

道具も、なるべく身近で手に入りやすいものをご紹介しています。専用の道具を買い揃えることは大変。揃えないと作れないではなかなか作らなくなってしまいますよね。

なるべくその敷居を下げたいので、例えば押し棒の代用になるおすすめの割りばしなど、みなさんのご自宅にあるものでの意外な作り方なんかも、よくご紹介したりしています。

練り切りは個人作業が多いので、参加者の方同士が仲良く交流してほしいと思って、レッスンの最初に自己紹介を入れています。そうすると自然と教室の雰囲気が良くなって、みなさん協力しあって作ったり、友達になる方も多いんですよ。

私自身も何かに参加する時に、せっかく出会った隣の方と交流しないのはもったいないと思っていますから。雰囲気作りは大切にしています。

 

二瓶さんは管理栄養士で、もともとは企業のメニュー開発などをされていたそうですね

大学の食物学科を卒業して、コンビニエンスストアや調味料メーカー、居酒屋チェーンなどでメニュー開発を担当していました。現在も栄養士としての仕事もしています。

また、ナレーションの専門学校を出ているので、ナレーションや司会、朗読をしたり、教えることもあります。栄養士さんの中には、人前で話すことが苦手な方もいらっしゃるので、喋れる食の専門家として伝える仕事もしています。

 

二瓶さんは、教室の集客はどのようにされているのですか?

ブログ、フェイスブック、インスタ、LINE@などで集客を行っています。

大手のショッピングセンターや百貨店でのタイアップイベントなどもやっていますが、きっかけの多くはイベントの企画担当者がブログやインスタを見てくださっていたことでした。和菓子を教える人が少ないからかもしれません。

今年8月に千葉のフリーペーパーの会社の教室を担当させていただいたのですが、募集定員12名のところに、なんと約10倍の応募がありました。本当にビックリ。

残念ながら参加できなかった方からは、「次は何としてでも行きたい」という熱いメッセージもいただきました。ありがたいです。

また、エステー株式会社から今秋発売の「消臭力」のパッケージに、私が作成した練り切りを使っていただいています。これもSNSに写真をアップしていたところ、担当者の方が見てくださっていて、「こんなデザインは作れますか?」とオファーが来たのです。

発信していると、誰かが見つけてオファーを下さることも多いので、やはり発信はとても大切ですね。


ハロウィンの練り切りが、消臭力のパッケージに!

 

二瓶さんのこれからの目標を教えてください

練り切り教室には、いろいろな方に来ていただきたいです。できるだけ敷居を低くして、若い方にも気軽に日本文化に親しんでほしいと思っています。また、古いようで新しい、実は可能性を秘めた「和菓子」の世界を楽しむきっかけを提供できたらと思います。中でも「あんこ」の可能性は本当にすごいと思っていて・・・。

例えば、アレルギーのお子さんにとっては、見た目の可愛いお菓子は食べられないものが多いのです。またお菓子作りもクッキーやケーキなどは作れなかったりします。その点、あんこでできた練り切りなら材料は豆、砂糖、米ですし、見た目も思い通りに作ることができるので、誰でも気にせず可愛いお菓子を食べることができます。

また、和菓子という枠にとらわれず、あんこを楽しむことを多くの人に提案していきたいのです。

あんこには本当にいろいろな可能性があります。その可能性をもっと広げて、新しい視点でご紹介したいと思っています。それがあんこプレゼンターとしての活動の目標です。


以上です。

沢山のお話を、ありがとうございました。

二瓶さんの教室の詳細は、下記リンクをご覧くださいね。

https://ameblo.jp/niheiaya/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です