【お悩みQA】あん作りで重曹を入れなくても作れますか?(実験レポあり)

皆さまからよくいただくご質問のひとつです。

「重曹を入れずに、あんは作れますか?」

結論からお伝えすると、

はい、作れます

ただし、出来上がりには違いがあります。

今回は、実際にこしあんで
重曹あり/なしで作り比べた実験結果をまとめました。


重曹を入れる理由とは?

小豆は皮が固い豆です。

重曹(アルカリ性)を加えると、皮が早く柔らかくなり、
吸水後のゆで時間が 約30分程度で済みます。

一方、重曹を入れない場合は、
皮が柔らかくなるまでに 2時間半〜3時間ほどかかります。

つまり、

重曹は「時短」のために使っています。


ところが、こしあんでは意外な結果に

今回、こしあんで作り比べてみました。

こしあんは、最後に皮を漉します。
つぶあんのように、皮ごと食べるわけではありません。

そのため、皮を完璧に柔らかくする必要はないので、
ある程度柔らかくなったら、火を止めました。

結果は――

重曹を入れなくても、40分ほどのゆで時間で大丈夫でした。

いつも当たり前のように重曹を使っていたので、
これは盲点でした。

左が重曹無し、右が重曹ありです

色の違い

さらに興味深かったのは、色です。

  • 重曹あり → 小豆の色がやや抜ける
  • 重曹なし → 小豆の色がしっかり残る

出来上がったこしあんも、

  • 重曹あり:やや淡い色
  • 重曹なし:やや濃い色

という違いがありました。

生あんの状態でも、色の差はよく分かりました(左が重曹なし、右が重曹あり)
こしあんの炊きあがりです(左が重曹なし、右が重曹あり)

食感と甘さの違い

食べ比べてみると、味わいにも差がありました。

重曹あり

  • やや粘りがある
  • 甘さの余韻が残る

重曹なし

  • 粘りは控えめ
  • 甘さがすっと消える

はっきりとした科学的理由は分かりませんが、

重曹を入れると小豆がかなり煮崩れ、
でんぷんが出やすくなり、
その結果、粘りが出るのではないかと考えています。


作業のしやすさ

皮を漉す工程では、

  • 重曹あり → 皮が柔らかく、やや楽
  • 重曹なし → 少しだけ力が必要

という違いもあります。


まとめ

重曹の有無で、こしあんはどちらでも作れます。

ただし、違いはあります。

重曹あり重曹なし
ゆで時間約30分約30〜40分(こしあんの場合)
やや淡いやや濃い
食感やや粘りありすっきり
作業性やや楽少し力が必要

重曹を入れるかどうかは、

「時短を取るか」
「色や味の違いを楽しむか」

好みで選んでよいと思います。

違いを知っておくと、
あん作りがもっと楽しくなりますよ。

追記:つぶあんの場合はどうする?

こしあんでは、皮を漉してしまうため、
重曹なしでも作ることができました。

では、つぶあんの場合はどうでしょうか。

つぶあんは、皮ごといただくあんです。
そのため、小豆の皮までしっかり柔らかくする必要があります。

重曹を使わずに長時間ゆでることも可能ですが、
時間がかかるうえ、皮がやや硬く残ることもあります。

そのため、

つぶあんの場合は、重曹を入れる方法がおすすめです。

短時間で皮まで柔らかくなり、
口当たりの良いつぶあんに仕上がります。


重曹の入れすぎには注意

ただし、重曹は入れすぎないように注意が必要です。

重曹を多く入れすぎると、

  • 小豆が煮崩れやすくなる
  • 風味が損なわれることがある

というデメリットがあります。

目安は、

2~3つまみ程度

ほんの少量で十分です。

小豆の様子を見ながら、
“助ける程度”に使うのがちょうどよい加減です。


最後に

重曹を使うかどうかは、
「あんの種類」と「仕上げたい味わい」で選ぶことができます。

  • こしあん → 好みで選べる
  • つぶあん → 重曹ありが安心

違いを知ったうえで選べるようになると、
あん作りが一段と楽しくなりますよ。