つぶあんをよりおいしく炊くために、作り方のコツを2つご紹介します。
今回のコツその1は、小豆の皮を柔らかくする方法について。
つぶあんの炊き方で、最も難しいのが「小豆の皮を柔らかくすること」。小豆は中が柔らかくなっても、皮に固さが残ることもしばしば。しかし長時間ゆでると、皮が破れ小豆の中身(呉)が出てしまい、おいしさが減ってしまいます!
では皮を柔らかくするにはどうすればよいのか?じつはそのコツ、「渋切り」にありました。
(つぶあんの作り方は「つぶあんのレシピ/作り方」をご覧ください)
渋切りとは?
渋切りとは、小豆をゆでる際に冷水(びっくり水とも呼ばれます)を加え、ゆで汁をこぼす作業のこと。3回ほど行ない、渋みやあくを取り除きます。
じつはこの渋切り、渋味やあくを取り除くだけではなく、小豆の皮を柔らかくするための大切な工程だったのです!
小豆は、他の豆と異なり、皮からではなく吸水口から吸水します。そのため渋切りで冷水を加え、吸水口を徐々に開いてあげることで、小豆は適切に吸水でき、皮も柔らかくゆであがるのです。
渋切りのポイント
渋切りの方法にはポイントが2つあります。
- 必ず冷水を加えて、湯の温度を一気に下げること
- 渋切りは、4~5回(新豆は2~3回)行うこと
1. 冷水を加えて、湯の温度を一気に下げる!
必ず冷水を入れましょう。冷水で一気に湯温を下げることが大切です。投入後は同量のゆで汁を取り出します。
2.渋切りは、4~5回(新豆は2~3回)行う
渋切りは4~5回(新豆なら2~3回)行いましょう。小豆は次第に口を開いて吸水し、渋味やあくも出してくれるます。冷水を何回も何回も加えると、何となく小豆にかわいそう・・・いえ小豆には必要なことなので、気になさらずに。
渋切りを行うと、ゆで汁は白く濁ってきます。濁っていれば渋切りが出来ている証拠。小豆をゆでても柔らかくならないとお悩みの方、もしかしたら原因は渋切りにあるかもしれませんよ!
渋切り4回目の様子:渋み、あく成分が小さな泡となって出てきます
渋切り5回目のゆで汁:かなり白濁しています
渋切り1回目から5回目の色変化:手前から、1⇒2⇒3⇒4⇒5回目のゆで汁です